先生のためのアイディア帳

効果的な指導法やエトセトラについて

「宿題が出せない生徒」とスケジュール管理

こんにちは。

 

今日は唐突に始めたいと思います。

 

同じ時間に同じ教室にいても、生徒が見ているものと教員が見ているものとはだいぶ違います。同じ時間に同じ教室にいたとは到底思えないほど、かけ離れることもありえます。

 

生徒と教員の間にあるこの「見えているものの違い」は、おそらく、「これから行うことをどれだけ正確に把握できているかの違い」と言い換えられると思います。

 

教員は、①その日に授業で扱う事項が何なのか、②その事項をどんなふうに扱うのか、③それを通じて何ができるようになればいいのか、そして、④なぜそのタイミングでそれができるようになることが必要なのか、というすべてをわかっています。

 

(バックワード・デザインで行くと、③&④→①→②の順で決まっていくと思います。)

  

たとえば、中3英語でいうと、教員は授業の前には、

①「今日は分詞の導入を行おう」、②「分詞が形容詞として働くことがわかるように、形容詞の位置に分詞を入れて英文が成立することを経験させよう」、③「今日のところは、『分詞=形容詞』という部分がわかればOK。不規則動詞の過去分詞形ができていなくても、今日は気にしない。もちろん、後置修飾は後回し」、④「この時点まで生徒たちは『V-ingは進行形』で『V-edは受動態』で、どちらも『動詞の一部』だと思ってやってきた。ここで『V-ingとV-edが形容詞的に働く』ということがわかることで、より説明的な表現をしたり理解したりできるようになる」

といったことすべてを把握しています。自分が授業をする側なので。

 

一方で、生徒たちは、教員がかなり丁寧に伝えない限りは、上記のようなあれこれはわかりません。

 

上記のようなあれこれをまるで把握できていないとき、英語では

“I don’t know what I’m doing.”(「自分が何をしているのか自分でもわからない。」)

と言ったりします。

 

私が経験した範囲では、生徒たちが “I don’t know what I’m doing.” 状態になっているとき、彼らの学びの質は低くなりがちです。

 

この傾向は、特に、いわゆる「できる生徒」では「ない」生徒たちの間で顕著になります。「できる生徒」たちは、何をどんなふうにどのタイミングで教えようが、ついてきてくれます。が、そうで「ない」生徒たちは、「何をどんなふうにどのタイミングで」に(彼らにとっての)脈絡がないと、十中八九、路頭に迷っていきます。

 

ただ、「路頭に迷って」いるかどうかは、パッと見ではわからないことがあります。「目の前に示されたものをとりあえずこなしていく」ことならできる、という生徒は多少なりともいて、彼らは一見すると「路頭に迷って」いるようには見えません。

 

ですが、実際には、彼らも「路頭に迷って」います。なぜなら、彼らには常に「目の前しか見えていない」からです。たとえて言うなら、地図を持っているのが教員だけなので、教員がいなくなったらその瞬間に「自分がどこにいるのか」「自分の目的地がどこにあるのか」「自分はどうやってその目的地へ行けばいいのか」というすべてがわからなくなってしまう、ということです。

 

「できる生徒」というのは、多かれ少なかれ、自分でもある程度「地図」を描くことができています。なので、教員がいなくなってもその地図を頼りに学習を進めていくことができます。

 

さて、ここからが本題です。(遅

 

「いわゆる『できる生徒』では『ない』生徒」と「宿題」。これがテーマです。

 

「いわゆる『できる生徒』では『ない』生徒」が「宿題を出せない生徒」であることは珍しくありません。

 

ここからは、彼らがなぜ「宿題を出せない」のか、また、教員はどうやって彼らをサポートできるのかを、ここまで述べた「これから行うことの把握」というポイントから考えてみたいと思います。

 

「宿題を出せない生徒」のことを、教員はよく「家庭学習の習慣がついていない生徒」と呼んだりすると思います。ただ、一口に「家庭学習の習慣がついていない生徒」と呼んでも、彼らが家庭学習をしないことの裏にはそれぞれけっこう異なった理由があるものです。

 

それらの理由をまとめると

  1. 授業がわからないので、宿題の内容もわからない
  2. 宿題の内容が授業の内容と関係ないのでわからない、もしくは、大変そうに見えてやりたくない
  3. 授業がわかっていて、宿題の内容も適切だが、宿題の量が多すぎて手が回らない
  4. スケジュール管理ができない

 

他にも、家庭の事情や体調不良で家庭学習ができない生徒はもちろんいますし、また、中1や高1で新しい環境にまだ慣れていない段階では、登下校や部活動で気力も体力も使い果たしていて、家庭学習が思うようにできない生徒がよくいます。あとは、「マジで学校の勉強も成績もどうでもいい」というアナーキストもいます。

 

上記のいろいろある理由の中でも「教員の努力と配慮で改善できる」ものとして1~4を挙げてみました。

 

この1~4の中で、このエントリーでは4だけに焦点を当てたいと思います。

 

というのも、4だけが特徴的だからです。4だけが、生徒の「学習能力にも学習意欲にも関係がない」んですよね。

 

つまり、4の理由で宿題が出せない生徒というのは、教員がちょっと配慮するだけで、途端に家庭学習ができるようになり宿題が出せるようになります。

 

「教員がちょっと配慮する」というのは、要は、「教員がスケジュール管理をやってあげる」ということです。

 

「スケジュール管理くらい自分でできるようになっていないと卒業後に困る」という見方もあると思うのですが、スケジュール管理というのは「そこそこの全体像が見えている」人にこそ可能な芸当であって、目の前しか見えていない人にはできません。

 

また、「明日提出になる宿題の指示を今日出しているだけなのだから、スケジュールも何もあるか。やって出せばいいだけだ」という見方もあると思います。教員の立場からするそう言いたくなりそうなところですが、生徒の立場からするとこれは難易度が高いのです。なぜなら、彼らは10教科、科目数にするとそれ以上の授業を受けていて、毎日それぞれの授業で何かしらの宿題が出たり出なかったりするからです。今日突然言われたことを彼らが頭の中に留めておくことができなくても、あまり責められないような気がします。

 

大人だって、スケジュール管理には苦戦するものではないでしょうか。たとえば、自分の部署のリーダーがこれから始まるプロジェクトのスケジュールを整えてあらかじめ配ってくれると、それがない場合よりは、落ち着いて自分のペースで仕事に取り組めるということがありませんか?「田中さん、明日の10時までにコレよろしく!」みたいな指示が毎日来るのとは、だいぶ違うと思いませんか?

 

そんなわけで、私はこんな雰囲気の宿題スケジュール表を作って、1人に2枚ずつ配っています。1枚は持ち歩き用、1枚は家の掲示用です。実際には、1度で3週間分ほどのスケジュールを知らせています。

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ご覧の通り、やることが5種類あります。1つひとつの量が多くなかったとしても、何をやるのかを生徒が正しく記憶しておくのが難しいかもしれません。これを配っておくと、生徒たちはいつ何をやるかを「記憶」しておく必要がなくなります。

 

さらに、うまくすると、「授業の進度と宿題の出方の関連性」に気づくことができます。前半の例で言うと、この宿題スケジュール表が生徒にとって、不完全ながら、「地図」になるということです。

 

たかがスケジュール管理、されどスケジュール管理。スケジュール管理ができるようになるだけで、頭のてっぺんまで “I don’t know what I’m doing.” 状態に浸かっていた生徒も、水面に顔を出して呼吸をすることができるようになります。(陸に上がって走りだせるようになるのはまだ先ですが。)

 

この宿題スケジュール表の効果は、宿題を出せない生徒の10人に1人くらいには即表れます。残りの9人には即効性はあるときもあればないときもあるのですが、デメリットはないはずなので、1人に確かな効果があるのであれば、やってみる価値は十分にあると思います。

 

また、宿題スケジュール表を作成することのメリットは教員の側にもあります。一言で言うと、「より高い学習効果があるように宿題を出せるようになる」ということです。「生徒ができそうな内容と量の宿題を授業に一番活きてくるタイミングで出す」ことができるようになるというわけです。

 

生徒たちが複数の種類の授業を受けているように、先生たちも複数の種類の授業を担当していることが多く、また、その他の業務や校務などで毎日の授業がどうしても自転車操業になってしまうことがあると思います。そうすると、宿題の指示を出し忘れてしまったり、学校行事を考慮し忘れて、宿題をおかしなタイミングでやらせなければいけなくなったり、といったことが起きてしてしまいます。

 

そうなると、今度は上記に述べた

2. 宿題の内容が授業の内容と関係ないのでわからない、もしくは、大変そうに見えてやりたくない

3. 授業がわかっていて、宿題の内容も適切だが、宿題の量が多すぎて手が回らない

という理由で、生徒は宿題を出せなくなってしまいます。

 

こういう事態を避けるための一番の対策が宿題スケジュール表の作成だろうと私は思っています。

 

先にも述べたとおり、スケジュール管理というのは「学習能力にも学習意欲にも関係がない」ため、教員からすると「それくらいは自分でやってね」と生徒に言いたくなる領域のことかもしれません。ですが、「宿題を出せない生徒」の一部は、その領域のことでもサポートを必要としています。

 

これを読んでくださっている先生方には釈迦に説法なのだろうと思いながら、今日はこの辺りで。それではまた次回まで。Happy teaching, my friends!!

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生徒が授業中に寝なくなるアプリ

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Photo by Jordan Whitt on Unsplash

こんにちは。

 

突然ですが、先生方が授業をしている最中に寝てしまう生徒はいますか?

 

教える側がいい授業をする準備ができていても、教わる・学ぶ側が寝ていたらジ・エンドです。もちろん無理やり起こすことはできますが、起こされた生徒は「まだ眠い」「機嫌が悪い(幼児か)」「具合が悪い(無理に起こされると頭痛が残るとか)」などの理由で、起きはしても、授業を受けるのに万全な体制にはならないと思います。

 

自分に置き換えて考えてみて言えるのは、眠いときは眠い、ということです。5分くらいうたた寝をしてスッキリすることもあれば、15分くらい必要なことも、1時間くらい必要なこともあります。生徒も多かれ少なかれ似た感じなのではないでしょうか。でも、学校だと適切な仮眠をとらせることは、まあ(お茶を濁す)、できません。

 

生徒たちは、いろいろな理由で眠いです(日本語)。私が思いつく理由は以下のとおりです。

  • 成長期
  • 前の日の夜によく寝ていない
  • 通学に時間がかかって学校に着いた時には疲れ切っている
  • 朝練があった
  • お昼ごはんの後
  • 前の時間に体育があった
  • 暖房がかかると眠くなる

 

私の授業でいうと、生徒たちは授業をきちんと受けたいという気持ちをもっています。授業そのものに対するやる気と、私に対して失礼がないようにしようという人の良さ(笑)とが混ざり合ってのことだと思うのですが。なので、「寝ている生徒は授業がどうでもいいと思っているから寝ているわけではない」ということは私は確認できています。

 

そこで今日ご紹介するアプリです。「睡眠アプリ」とか「目覚ましアプリ」とか呼ばれているジャンルに属するものです。

アフィリエイトではないので、以下、どうぞ気持ちよくクリックして、よろしければ先生方も試してみて下さい。無料です。) 

  

Sleep Meister - 睡眠サイクルアラームLite

Sleep Meister - 睡眠サイクルアラームLite

  • Naoya Araki
  • ヘルスケア/フィットネス
  • 無料

 

Sleep Cycle: スマートアラーム目覚まし時計

Sleep Cycle: スマートアラーム目覚まし時計

  • Sleep Cycle AB
  • ヘルスケア/フィットネス
  • 無料

 

スマートフォンの液晶画面を下にして敷布団やベッドに置いて就寝すると、眠っている人の動きから眠りが深いときと浅いときをスマートフォンが感知し、眠りが浅いとき(ちょっとの刺激で目が覚めるとき)に目覚ましを鳴らしてくれるというものです。たとえば、「6:00」に目覚ましをセットすると、「5:30~6:00の間の眠りが一番浅いとき」に目覚まし音が鳴ります。(この時間の幅は、たしか、20分とか10分とか自分で選べたと思います。)

 

他にも、眠っている間のノイズ(いびき、寝言、歯ぎしりなど)を録音したりなど、いろいろな機能が備わっているのですが、私には不要なのとバッテリーへの負担が大きいのとで、私は利用していません。

 

Sleep MiesterとSleep Cycle、私は両方使ったことがありますが、今は上のSleep MiesterのLite版を使っています。Liteの方がなんとなくバッテリーへの負担が少ないような気がするからというだけの理由です。

 

これを使って睡眠の質が上がるかは私はわからないのですが(もともとよく眠れるので)、起床後の頭と身体の目覚め方が最高なのはわかります。最高です。まじで。

 

何がすごいって、このアプリを使って起きると、日中まず眠くならないということです。何時間寝ても日中眠くなったり、そこまではいかなくても頭と身体がだるかったり、という人はけっこう多いと思うのですが、このアプリを使って起きると、睡眠時間自体が5時間以下だとしても、日中は頭も身体もかなりスッキリしています。(少なくとも私は)

 

これは日本中の学校が入学時のガイダンスで児童生徒および保護者に紹介すべきアプリです(half-joking but half-serious!!)。毎朝、起きる起きないでバトって、そのせいで朝から最悪な気分になって、ついでに朝食も食べずに学校に来ている生徒というのは確実にいます。

 

というか、この手のアプリは全人類が使うべきだと私は信じて疑いません。というか、これなしでどうやって生活するの?「自然に目が覚めるまで寝ていていい人」でない限り、必須です。

 

私は眠ってしまう人がいるクラスでは必ずSleep Miesterを紹介しています。(睡眠アプリならどれでもいいと思うのですが、自分が使っていると勧めやすいので。)すぐに使い始めて、次の日からいきなりほとんど寝なくなった生徒もいますし、この1月に入って使い始めて、朝が起きられるようになったので2月から受験に行くのに不安が減ったと感謝してくれた高3生もいます。(その子のお母様も驚き喜んでいらっしゃるとのこと。)

 

このジャンルのアプリを使うメリットは寝てしまう生徒以外にも感じてもらえると思いますので、何か機会がありましたら広くいろいろな生徒に強く勧めてあげてください。

 

それではまた次回まで。Happy teaching, my friends!!

 

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spaced learning:「学習内容の定着には繰り返しが不可欠です」という当たり前の話

こんにちは。

 

1月に入り、高3の授業がなくなったため、空きコマが6つ増え、その準備や小テストの採点などにかけていた時間も空き、毎日17時前に帰れるようになるという奇跡が私のもとを訪れています。

 

3か月後には新しい学校で今を振り返って泣いていることと思いますが、3か月後の私、ドンマイ。

 

そんなわけで、今は高1と高2、それから、中2を教えています。

 

特に、高1と高2の授業の組み立てに関して日々ひしひし感じているのが、タイトルの件です。

 

今の学校は、高1と高2が忙しいです、授業が。「高2の終わりまでに文法はすべて網羅して…」とか「長文2つでは定期試験の範囲としては狭すぎるから最低でも3つ…」とかいった感じで、高3で受験に備えた演習っぽい作業ができるように、高1と高2の2年間でいわゆる受験英語の必須項目の上を駆け抜けていく。もちろん、そんな中で「あれ、てゆーか基礎(中学英語)がガタガタじゃん…」みたいなことがしょっちゅうあったりしながら。

 

で、高3になって演習問題などをやるときに、この高1と高2でやったことを振り返ったり振り返らなかったり、思い出したり思い出さなかったりするのだろうと思います。

 

学習効率的にどうなのでしょうか。

 

最高ではないです。(最悪でもないですが。)

 

中学英語のように、焦点が絞られた文法項目を限られた語彙で学ぶのなら、上記のような「網羅したい範囲駆け抜けスタイル」の教え方でも学習効率はそこそこ大丈夫なのかもしれません。でも、高校英語のように、1時間の中で複数の文法項目や学習活動(文法項目は1つでも、その文法練習とは別に長文演習もあるとか)が扱われ、しかもその新出の文法項目を練習するための例文や長文にけっこう難易度の高い単語や熟語がほぼ必ず混ざっているとなると、駆け抜けスタイルの教え方では、ほとんどの生徒が1度教えられただけの事柄はおぼえていられません。

 

特に、私が今教えているような平均点20点(100点満点)くらいの集団だと、9割の生徒は、まあ、本当に、忘れます。(仕方ないと言えば仕方ないのですが。生徒たちは英語以外にも授業を受けていますし、部活動があったり、友達付き合いがあったり、気持ちの浮き沈みが会ったりと、忙しくしていますので。)

 

宿題を通じて授業でやったことを振り返って定着を図ってほしいのはやまやまですが、それは自力でまともに宿題に取り組む学力と習慣がある生徒にしかできない神業です。

 

私のクラスのタイプの生徒たちにとっては、

「駆け抜けスタイル」の授業=「常に新しいことをやっている」授業

です。

 

ファミコンで言うと(世代)、いつも新しいゲームをやっている感じです。1つのゲームを毎回最初からやり直しているのですらなく、いつも新しいゲームをやっている感じ。今日はスーパーマリオ、明日はアイスクライマー、明日はBugってハニー、明日はうる星やつら(世代)、というふうに次から次へと新しいゲームをやって、全部が初期のステージで終わりになっている感じです。

 

ということで、そのタイプの生徒たちを担当する教員として私がすべきことは「授業の中で授業でやったことを振り返る」という、この一択になります。

 

そうすることで、生徒たちが「お、オレ今日もヨッシーのクッキー(しつこい)続けてやるわけね」となり、さらには「オレ最近ちょくちょくヨッシーのクッキーやってて上手くなってきたしたぶんもう一生上手いわ」とまでなってくれることがねらいです。

 

「授業の中で授業でやったことを振り返る」必要性の根拠となるのは、このあたりでしょうか。(「エビングハウス忘却曲線」)

 

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出典:

https://www.psychestudy.com/cognitive/memory/ebbinghaus-forgetting-curve

 

この「忘却」を防げば、とりあえず「記憶」は定着します。もちろん、「記憶の定着≠学習」ではありますが、「記憶の定着」なしには「学習」が発生しないことがふつうです。多様なデータベースからほしい情報が一瞬で得られる時代であっても、ある程度その人の中に蓄積されているものがないと、その情報は活かされません。

 

この「忘却」を防ぐ方法として効果的だと言われているのがspaced learning(間隔をあけた学習)です。これは「忘れ出した頃にまた学習する」という学習方法です。このspaced learningを繰り返すうちに、「忘れにくく」なり、やがて「忘れなく」なります。

  

spaced learningは「人は忘れる」という当たり前のことを当たり前に認めたうえで「ではどのように記憶し、学習するか」を考えているところが素晴らしいと思います。教えている側の人間はともすると「なぜそんなこともおぼえていないんだ」とか言いがちですが、振り返ったり思い出したりする機会を適切に与えもせずに「なぜそんなこともおぼえていないんだ」とか言ってしまうのは…うーん…と私は思います。

 

(この動画は、生徒に直接見せてもいいかもしれません。日本語の字幕はありませんが、0:37~1:32を見るだけでも要点が伝わると思います。「忘れた頃にまた学習する意味」、すなわち、「復習をすることの意味(の1つ)」をわかってもらえるのではないでしょうか。)

 

授業では、私はこのspaced learningをできるだけ多くやるようにしています。時間的にいうと、50分授業のうち10~15分は前の授業でやった学習内容を振り返るための活動をしています。その後も、小テストや定期テスト前のまとめの時間を使って、とにかくspaced learningの機会を作ります。(ちなみに、「エビングハウス忘却曲線」とspaced learningについては雑談として折に触れて話しています。)

 

spaced learningの際には、ただ同じことを繰り返すのではなく、1度目にやったときにつまずいていた箇所をもっとわかりやすく簡潔に説明して、あとは何回もしゃべったり書いたりして練習させます。それをやっている生徒の様子を見ながら、次にどんなサポートが必要か見当をつけ、次のspaced learningにつなげます。

 

これをやっているうちに、クラスの半分程度が小テストで満点をとれるようになり、なんとなく自信をつけ、なんとなく宿題もそこそこやるようになり、なんとなく授業にも身が入ってきて、なんとなく以前より何かがいい感じになってきています。1歩進んで2歩下がる日も多いですが。

 

上に「とにかくspaced learningの機会を作ります」と書きましたが、これは「簡潔な授業を行う」ことを意味します。「簡潔な授業を行う」のは慣れるまでは大変なのですが、でも、多くの先生が日常的にやっていらっしゃるように、頑張ればこの私にだってできます。すべては、余らせた時間をspaced learningに回すため。

 

そんなわけで、今日はspaced learningのご紹介でした。それではまた次回まで。Happy teaching, my friends!!

 

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ゴールはどこだ:最大多数の最大幸福を願って学習目標を設定すると授業がつまらなくなる可能性について

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Photo by Anisur Rahman on Unsplash

2020年ですね。今朝はロカルノ先生の投稿を読んで「今の高1、高3で成人なの、マジで…」と思ったり、日曜討論を見て「国民投票のときCM流すの、マジで…」と思ったり、2019年から話題になっている出来事すら全然追えていない自分を再確認した次第です。

 

 

日曜討論のウェブサイトとツイッターアカウント、もっとなんとかすればいいのに。潜在的なユーザーはけっこういそう。)

 

先日も、中東で起きている問題について知ろうと思ってオンラインの記事を読み、「全体が100だとしたら0.01くらいわかったかも!」とエンジンがかかるのを感じていたら、なんとそれが2014年の記事だと読み終わってから気づき、「5年前に来やがれ」と自分にツッコんだばかり。

  

これにめげず、アンテナをたたんでしまわないようにしようとは思っています。

 

2019年の7月からまた日本の中高で教壇に立てることとなり、このブログに書いた教授法を活かしたり活かせなかったり、このブログに書いた思いを強めたり改めたりしながら、授業を行ってきました。

 

その中で感じたのは、「集団授業をするにあたっての学習目標」は「地味」なものになるのだろうということです。(あくまで英語の集団授業ですが。)なぜなら、外国語学習は結局のところ、

  1. 単語・熟語をおぼえて
  2. 文法をおぼえて
  3. それらが実際にどう使われているかをおぼえる

ことなしにははじまらないからです。

 

(なぜいきなり学習目標の話かというと、それはこちらのとおりです。)

  

昨今は上記の3つのさらに先にある「運用」に注目が集まっている、もしくは、「運用」を通じて上記の3つを身につけていくのがよいという考え方が支持されているような感じがします。が、現場の先生たちは「そうは問屋が卸しませんぜ」ということを、もうずっと前から実感してきているのではないでしょうか。

 

3つしかピースをもっていない人にLEGOをやらせても、限界があるじゃないですか、出来上がったものに。まず、手持ちのピースを増やしてあげないと。そしてできることなら、汎用性の高いピースから増やしてあげないと。

 

汎用性が高いピース。それが、いわゆる「検定教科書の内容」です。「学校でやる英語はあくまで学校英語で、大学受験以降は役に立たない」的なことをいう人は最近はもうあまりいないと思います(と私が勝手に決めています)。違うんで。フツーに。

  

なので、「教科書をしっかり教える」ことは大事だと私は思っています。「教科書 “で” 教える」レベルにステップアップできるに越したことはないのですが、それはだいたい以下の2つの理由で多くの先生にとってはちょっとした夢になっているのではないでしょうか。

  1. 授業時間数が足りない
  2. 生徒の習熟度が「教科書 “で” 教える」レベルには足りない

 

1は説明不要ですが、2は、つまり、「LEGOの手持ちのピースが少なすぎる」状態だということです。この1と2が現実としてあると、必然的に「教科書をしっかり教える」ことが優先事項となり、さらにその中でも一層汎用性の高い内容が最優先事項となります。この最優先事項というのが先に述べたこの3つです。

  1. 単語・熟語をおぼえて
  2. 文法をおぼえて
  3. それらが実際にどう使われているかをおぼえる

 

地味です。

 

Critical Thinking、大事です。多文化理解、大事です。積極的にコミュニケーションを図ろうとする姿勢、大事です。こういうピースもちゃんと検定教科書の中に入っています。でも、英語の教員としては、そういったことよりも、「単語を知らないと何もできないよね!」とか「主語の直後には動詞が来るんだよ!」とか「日本語を直訳しても英語としては意味が通じないんだよ!」いうことを優先させなければいけない局面があって、というか、そういう局面が大半だったりするんですよね。

 

私の感覚だと、学年の7割~8割くらいは、この地味な学習を必要としている気がします。

 

そんなわけで、私が個人的にいくら21世紀型学習的なものに関心を持っていても、最大多数の生徒の最大幸福を実現しようとして学習目標を設定すると、結果として、けっこうな確率で昔ながらの授業っぽい授業になるといえばなります。毎回の授業でやることは

  1. 教員が導入
  2. 生徒が活動
  3. 教員が説明
  4. 生徒が練習
  5. 教員がフィードバック
  6. 生徒がもっと練習

でしかないので。

 

この過程の中で「わかった!」と生徒が思えると、これが意外とつまらなくなくなって、乗ってきてくれるようになるので、私としてはそこに望みをかけながらやるしかありません。もっと「楽しく」できないか、一応あれこれしようとしているのですが、なかなかいい方法に出会えなくて、結局「『楽しくて何も身につかない授業』よりマシ」だと思って(言い方)自分を鼓舞しながらこのやり方を続けています。

 

あとはもう、生徒を学習内容につなぎとめておくための「雑談と見せかけて本論を語る話術」と「コミュニケーション能力」を日々磨くしかないですよね。(何の話だ。)

 

今年は定期的にブログを更新して、それを腰を据えて考える機会とできるといいなあ…

 

それではまた次回まで。Happy teaching, my friends!!

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『未来の先生展2019』に参加してきました:「道徳読み」との出会いなど

こんにちは。

 

先々週の土日は『未来の先生展2019』に参加してきました。今の学校では土曜日が研究日なのですが(私立で授業が週6日ある)、研究日を研究のために使えるというのは本当にうれしいです。

 

前任校に勤めていた時は、「採点」「テスト作成」「授業準備」「入試広報」といった業務で研究日と休祝日がほとんど潰れていたので、そういった日に研修会が開催されていてもまず行っていませんでした。まともに寝て家事をするだけで一日が終わってしまうことも多かった気がします。

 

という愚痴はさておき、『未来の先生展2019』です。(一言小言を言ってからでないと本題が始まらないのが定番になってきました。)

 

 

プログラムによると2日間で134のワークショップや講演会が行われたということですので、これは大規模ですね。各日、10:30-17:50を4コマに分けて、25を超える教室やレクチャーホールを使って、それぞれのワークショップや講演会が行われました。

 

2日間で最大8つのワークショップや講演会に参加できて、費用は3000円。場所もお茶の水明治大学リバティータワーでアクセスがいい。発表者は現場で活躍されている方ばかりで(少なくとも私が参加したものは)、内容が実践的。自分自身の実践を振り返るための新しい視点や、自分の授業に取り入れてみたいアイディアが山のように得られます。

 

ただの参加者なのに『未来の先生展2019』の人が宣伝しているみたいになってきましたが、こういった機会を設けてくださった関係者の方には一参加者として感謝の気持ちでいっぱいなので、宣伝できるものならしておきたいと思います。来年も開催されることと思いますので、興味のある先生方はSNSで『未来の先生展』のアカウントをフォローしておかれることをお勧めします。

 

 

ちなみに、私が参加したのは以下のワークショップと講演会でした。

1日目

  1. 「道徳読み」研究会千葉支部  教科書をフル活用する新しい道徳指導~「道徳読み」
  2. 授業づくりネットワーク 「まなびほぐし」を定時制実践で考える
  3. 協同教育カフェ・相模原市立鶴間中学校 集団を育て、自分の良さを伸ばす生徒主体の学び コーペラティブラーニングの実践を通して

2日目

  1. 株式会社mpi松香フォニックス 英語4技能は「書く」がHUB~TAGAKIが目指す英語教育の新たな可能性~
  2. 未来の先生展2019開催記念鼎談
  3. 一般社団法人読み書き配慮 世田谷区立桜ケ丘中学校西郷改革の陰には特別支援教育の視点あり 合理的配慮は教育の本質を問う
  4. 一般社団法人読み書き配慮 さらに深堀り!合理的配慮~読み書き配慮が興す現場革命~

 

どのワークショップにもどの講演会にも別々のよさがありましたが、特に参加できたよかったのは2つで、1日目の「道徳読み」のワークショップと2日目の「合理的配慮」の講演会でした。「合理的配慮」に関してはオンラインにもたくさん情報があるので、今回のエントリーでは「道徳読み」のことだけ書いておこうかと思います。

 

《「合理的配慮」関連》

 

ただし、「道徳読み」に関しても本が出ていますので、そちらを読む方がよいだろうことは言うまでもありません。

 

《「道徳読み」関連》

http:// http://www.sakura-sha.jp/book/jyugyo/doutokuyomi/

 

ではあらためまして、「道徳読み」のワークショップについてです。

 

とにかく、「道徳読み」という概念に出会えたことが私には何よりの大収穫でした。たとえば、「太郎はそれまで500円だった小遣いを父に交渉して1000円にしてもらった。」という同じ文でも、「算数の読み方」、「国語の読み方」、「道徳の読み方」といったふうにいろいろな読み方ができる、と。(この文だと、社会的背景に注目すれば「社会科の読み方」もできそうですね。)

 

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ある文章を「道徳的価値」に注目しながら読んでいくのが「道徳読み」なのだそうです。

 

ワークショップでは瀧澤真先生が『あとかくしの雪』と『ブランコ乗りとピエロ』を使いながら、実際に授業をしてくださいました。やー、素晴らしかった…。授業の上手い先生の模擬授業を受けていると、授業の仕方を学びに来ているにもかかわらず思わず学習者気分で授業に入り込んでしまいます。もうふつうに道徳を学んでしまいました。

 

授業の流れは以下のとおりでした。

  1. 先生が教材文を音読する
  2. ペア:一人がもう一人に教材文となっている話の概要を伝える
  3. 個人:道徳的価値を探す(道徳的価値が書かれていると思われる箇所に傍線を引き、自分が見つけた道徳的価値を書き添える 例:「親切」「感謝」「盗み」など)
  4. ペア:見つけた道徳的価値について交流(「議論しない」ことが大事ということなので「交流」という言葉を使っているのだと思います。)
  5. 全体:見つけた道徳的価値について交流(先生がリード)
  6. 個人:自分事として振り返る(登場人物にAかCの成績をつける。※「自分事」にするために自分の立場を明確にしたいので、Bはつけない。)
  7. 全体:AかCのどちらを選んだかの理由を共有する。Aが全員立ち上がり、一人ずつ理由を話す。その間、似た意見を他の人が言っていたら自分も座る。終わったらCが全員同じことをする。)聞いた後にAからC、もしくはCからAに意見を変えてもよい。(先生がリード)
  8. 個人:作文←これはこのワークショップではやりませんでした。実際には、自分が評価した登場人物への考察を自分自身と関連させて短い作文を書くのだそうです。

 

面白かったのは、この模擬授業が、道徳の授業というよりは、文学研究の授業のような感じだったことです。「道徳的価値」に注目しようとすることで、文章から意味がジワジワ浮かび上がってくるように私には感じられました。一見無味乾燥な事実や風景の描写も意味をもってそこに存在しているように感じられてくるというか。

 

私はその昔文学研究をちょっとしていたのですが、その頃の「読み」を思い出しました。

 

そして、この「道徳読み」の授業が文学研究よりエキサイティングだったのは、上のような授業の流れの中で、本当に多様な意見に出会うことができ、そして、教材文を自分事にできたおかげでした。

 

もし教採に合格できれば私も来年から初めて公立中学校で道徳を教えることになるのですが、このワークショップに参加する前はただただ「無理でしょうよ…」と思っていたのです。私は基本的には「世の中何でもあり」だと思っているような人間なので、どう考えても道徳を子どもに教える立場にはないだろう、と。

 

ですが、このワークショップのおかげで、「教材文を拠り所にしつつ、生徒たちの道徳的価値に関わる部分の思考を刺激していく」ことが道徳の授業における教員の役割なのだと経験を通じて学ぶことができ、これなら私にもできるかもしれないと思えた次第です。他にも先生の数だけ授業の展開の仕方はあると思うのですが、私には瀧澤先生のこの展開の仕方なら、生徒に私自身の価値観を極力押し付けることなくやっていけそうな気がしました。(とはいえ、それでも教員の価値観はけっこうしっかり伝わってしまうとは思います。まあ、ゼロにするのはそれこそ無理なので…モゴモゴ…)

 

「なぜ道徳が特別な教科に?」など、道徳を義務教育で教えること自体に関してツッコミを入れた方がいいとはわかりつつも、年を取るにつれてだんだん「今ある枠組みの中で最善のものを目指す」みたいな保守っぽい方向に流れてきていまして。そもそものところを議論するエネルギーを省エネして、とりあえず次にある授業をよくする努力に回してしまうんですよね。そこを省エネせずに頑張ってくださっている多くの方には本当に謝りたいです。すみません。

 

というわけで、今回は「道徳読み」に特にフォーカスしながら『未来の先生展2019』を振り返りました。

 

先生方に何か役立てていただけることがあったらうれしいです。私は、英語科教員としてもこの「道徳読み」が使える機会がある気がしているので、そんな目で今後は教材を眺めることになりそうです。

 

それではまた次回まで。

 

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31年度東京都公立学校教員採用候補者選考(第二次選考・実技(英語))を受験してきました

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Photo by Jaison Lin on Unsplash

各地での台風の影響が報道されている朝です。おはようございます。皆様どうぞご無事でお過ごしください。

 

今朝は午前2時台に風の音で目が覚め、その後も風雨の様子が気になったり、通勤時間を早めようなどと思ったりしているうちに、学校のウェブサイトで休校が発表になりました。授業はいろいろと楽しいことを計画していたので私自身も楽しみにしていたのですが、眠りの質が悪いとそこから続く一日がつらいので、正直助かりました。

 

そんなわけで時間ができたので、昨日受験してきた東京都のいわゆる教採の第二次選考・実技(英語)についてまとめておきたいと思います。一次選考と二次選考(面接)の終了後には「その選考のために私がどんな準備をしたか」を振り返ったのですが、今回は「第二次選考・実技(英語)がどんな形式・内容だったか」を日本一詳しく書いておこうと思います。

 

 

というのも、この東京都の教採の英語の実技、関連情報が驚くほど世の中に出回っていないのです。私が見た範囲では、出版物、ナシ。ブログのエントリー、ナシ。ツイッターでのつぶやき、ナシ。唯一見つけたのはmixiのコミュニティでの2016年のやりとりでした。(まさか令和にmixiをチェックすることになろうとは。)

 

 

試験の形式・内容を進んで公開しないことによって、抜き打ち状態で受験者の実力を見ることができるという試験官側のメリットはあると思います。が、私が根拠もなく推測するに、別にそういう理由で情報が抑えられているわけでもなさそうというか、いろいろな偶然が重なってとにかくただ情報があまり出ていないだけ、という気がします。

 

選考会場にて「ここでのことは他言無用」的な指示もなかったので、ここで本邦初、東京都の教採の英語の実技試験の形式と内容を公開したいと思います。

 

【9:10 集合】

私は30分前には到着していました。集合場所はレクチャー・ホールのようなところで、ダウンライトが妙に落ち着いた雰囲気を演出しておりました。私が行った会場では教室が1~23まであったようです。受験者には教室番号とともにA~Fまでのアルファベットが割り振られ、それが示された座席に着席します。

 

前のボードに印刷された時間割が貼ってあるのですが、文字が小さすぎてほとんどの方には見えていなかったと思います。私の位置からもまったく見えませんでしたが、1人の受験者につき20分で、3名終わったところで10分休憩、その後に残りの3名、というスケジュールになっていたと記憶しています。

 

時間になったら、23ある教室にAの方から順に入っていくことになります。とは言え、Aの方たちの開始時間が10:00。長い長い待ち時間は始まったばかりです。(個人面接のときとまったく同じですね。)

 

【9:10、9:30 試験の手順の説明】

ここで初めて、試験形式に関する、ウワサではない、公式のアナウンスがあります。箇条書きにしておきます。

概要

  • 試験は、リーディングとリスニングの2セクションから成る。

リスニング試験

  • 試験官が英文(1つ)を音読するので、受験者はそれを聞く。メモをとってもよい。
  • 試験官が質問をするので、受験者はそれに答える。

リーディング試験

  • 200語程度の英文(1つ)が与えられるので、3分間で黙読する。
  • その後、それを音読する。
  • 試験官が質問をするので、受験者はそれに答える。

 

【自分の順番になるまで 待ち時間】

ここでは、ノートなどを見ていた方もチラホラいました。私はなんとなく、前回の面接で答えたような内容を英語で簡潔に話せるよう頭の中で独り言を言ったりしていました。(「なぜ東京?」などの質問に対する答え。)それにしても、上記のアナウンスのおかげでやっと試験の形式がわかったとはいえ、なんせまだ内容がわからないので、これが役に立つかどうかは完全に未知な状態です。「頭の中を英語にしておく」という意味では、やっておいて損はなかったのだと思いますが。

 

照明の具合もあってか、昨日眠れなかったのか、ウトウトしている方も何人かいらっしゃいました。確かに、後半の方には余りあるお昼寝タイムがあります(違)。

 

【数時間後 移動】

同じアルファベットの方たちが一斉に誘導されます。自分が行く教室がある階に到着すると、教室から少し離れた場所で、試験の流れと注意事項が書かれたA4の紙を誘導の先生たちから渡されます。「リスニングのときのボールペンはあちらで用意されている」などといった詳細がここで確認できました。

 

これを読み、教室前に移動しているうちに、5分ほど経ちます。

 

【数分後 実技】

こちらも箇条書きで。 ※教室内はすべて英語

  • 試験官は3名。1人は目の前に、2人は脇に座っている。
  • 受験者用には机と椅子があり、机上にA4の紙とボールペンが置かれている。
  • 1人の試験官が “I will have your card.” 的なことを言って、受験票を回収してくれる。
  • ここからは、目の前に座っている試験官だけがしゃべる。

雑談

  • How are you?
  • How did you come here?
  • Was the train crowded?
  • Did you sleep well?
  • What time did you get up?

自己紹介

  • Tell us about yourself.

リスニング

  • 試験官による音読:「ラン活」について。小学生が新生活を始めるに当たって、ランドセル選びが重要なイベントとなってきており、就活になぞらえて「ラン活」と呼ばれている、というような内容。
  • 質問:「ラン活」とは何ですか?

リーディング

  • “Randoseru is far too heavy!” のようなタイトルの英文。ランドセルが小学生には重すぎること、身体へのダメージがあること、アメリカではたくさんの教科書を持ち帰る必要がそもそもないこと、がそれぞれ1パラグラフずつで書かれていた。これで200語程度。
  • 黙読の後、立ちあがって音読。
  • 再度座り、試験官から質問を受ける。
  • 質問1:ランドセルは使用者にどんな影響を与える可能性がありますか?
  • 質問2:児童が大量の教科書を持ち帰ることについて、あなたはどう思いますか?
  • 「3つ質問をします」と初めに言われた気がしたのですが、質問は2つでした。

 

試験時間は全体で20分ほどと聞いていたのですが、私の場合は10分強程度だったと思います。何か大きな失敗をしでかしたのかもしれません…質問に対して簡潔に答えすぎていたとか…

 

mixiのコミュニティでは「英検準1級」程度の難易度と書かれていたのですが、私は準1級は受けたことがないのであまりピンときませんでした。少なくとも、200語に対して3分間黙読する時間がもらえるというのはちょっと長すぎるので、その点では準1級よりも易しいのではと思ったりしています。

 

この実技試験、問題と模範解答が出回っていないためどこまでのクオリティを求められているのがわからないことと、同じ理由で準備がほとんどできなかったこととで、よかったのか悪かったのか自分では皆目見当がつきません。手応えもまったくありません。

 

それでも、上記のような情報がこれから試験を受ける方たちの役に立てばうれしいです。準備ができれば、その準備をとおして英語力も磨かれますからね。採用側にとってもそれはよいことだと私は思っています。

 

それでは、また次回まで。

 

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31年度東京都公立学校教員採用候補者選考(第二次選考・面接)を受験してきました

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Photo by Fumiaki Hayashi on Unsplash

こんにちは。

 

タイトルの通り、昨日集団面接および個人面接を受けてきました。(「~選考を受験」って、考えてみると日本語がおかしいですね。「試験」ではないことを言うために「選考」という言葉を選んでいるはずなので、受ける側も「受験」ではないはず。でも「受験」に代わる単語はどうも使われていないようで、うーん、適性検査を受ける場合が「受検」であることをふまえると、「受考」?)

 

先日のエントリー同様、今回も忘れないうちに、どのような準備をしたかをまとめておきます。

 

 

 

まず、8月13日(火)に合格発表があり、翌日に「第一次選考結果通知書」兼「第二次選考受験案内」が自宅に届きました。

 

第一次選考は7月14日(日)だったので、丸々1か月間空いたことになります。

 

ここで私のまずかったのは(いきなり反省)、この1か月間、ほとんど何もしなかったことです。この間にできることが100あるとすると、そのうちの3ほどしかしていませんでした。

 

では、この「この間にできること」とは何かというと、2つあって、1つは一次選考の自己採点です。一次選考の正答・配点は7月17日(水)(選考の3日後!)からもう東京都教育委員会のウェブサイトに掲載されいるので、自己採点をして自分が通過していそうであればさっさと二次選考に向けて準備を始めることができます。

 

 

 

私はまず、ここからしてやっていなかったんですよね…(最終的に発表された結果しか信用する気がないという自己不信マインドセットがこういうところで足を引っ張ります。)

 

「この間にできること」の2つ目は、以下の4項目についての「事前調査」です。

  1. 面接票について(内容、例)
  2. 単元指導計画について(内容、例)
  3. 集団面接について(形態、質問、評価基準など)
  4. 個人面接ついて(形態、質問、評価基準など)

 

第二次選考の実施日は私の場合は8月24日(土)でしたので、「結果通知書」兼「受験案内」が届いてからの準備期間は10日間ということになります。特に1の「面接票」や2の「単元指導計画」に関しては写真の用意や印刷といった作業も含むので、技術的な問題等で時間が余計にかかることになった場合に備えて早めに仕上げておきたいとすると、スケジュールはけっこうタイトになります。

 

面接票や単元指導計画の作成指示に関しては、Google検索をすれば過年度の物がすぐに出てきますので、自己採点を終えた瞬間からすぐにでもそちらをチェックして、作成準備に入ることができます。

 

私は、このGoogle検索までは試験後わりとすぐにやっていたました。ただ、そこから具体的に何をするでもなく3週間夏休みを満喫してしまいました。

 

では、約10日間で一体何をしたのか。ざっくりとまとめると以下のようでした。

 

7/15(木)

  • 面接票と単元指導計画についての事前調査(何をどんなふうに書くかに関するポイントや注意点)
  • 単元指導計画作成のために対象学年と単元を決め、ブレインストーミングをしながら書けるところから下書き

7/16(金)

  • 単元指導計画下書き完成

7/17(土)

  • 単元指導計画の見直し、完成
  • 面接票の下書き開始
  • 面接票の清書開始(ペンで手書き自体がストレスなので、一気にたくさん書かずに済むよう、気が向いたときに書けるところから少しずつ)

7/18(日)

  • 面接票の下書きが8割完成
  • 面接票の清書が5割完成

7/20(火)

  • 面接対策本を読み始める。(参考にして、必要があれば面接票を修正しようと思ったので)
  • 面接票の清書が7割完成

    *メルカリで2018年度版を安く購入して済ませてしまいました。すみません…

7/21(水)

  • 面接票の下書き&清書が完成
  • 面接対策本を読み進める

7/22(木)

  • コンビニで面接票と単元指導計画を印刷
  • 面接対策本を読み終える
  • 過去の受験者のブログを読んだり、きょうさい対策ブログの方のYouTubeチャンネルを視聴して、面接のポイントや注意点を知る
  • 想定される質問への答えをノートに書き、独り言で練習

 

 

7/23(金)

  • きょうさい対策ブログの方のYouTubeチャンネルを視聴して、面接のポイントや注意点を知る
  • 想定される質問への答えをノートに書き、独り言で練習
  • 学習指導要領や東京都教育ビジョンなど、頭にしっかり入っていないものを見返す

7/24(土)第二次選考当日

 

何はさておき、今回も「きょうさい対策ブログ」さんにとてもお世話になりました。本当に信じられないくらいお世話になりました。ありがとうございます。教育学部の学生でも資格スクールの学生でもない私は、きょうさい対策ブログさんのYouTubeチャンネルがなければ、そこで教えてくださっているような非常に具体的かつ汎用性の高い面接テクニックを習う機会を得られなかったと思います。実際に、昨日の本番では「おお、これ、きょうさい対策ブログさんがおっしゃっていたあれ!」ということが少なくとも5回はありました。

 

すべての選考に通過したわけでもない身としては、「きょうさい対策ブログさんのおかげでナントカカントカ!」というふうに宣伝をするのもおこがましい気がしているので控えますが、とりあえず、私にとっては「きょうさい対策ブログ」とそのTwitterアカウントとYouTubeチャンネルが何よりも準備のために役立ったツールだったということは、はっきりと言っておきたいと思います。

 

ちなみに、私が利用した面接対策本は「教採面接一般」に関するもので、東京都に特化していなかったため、ドンピシャで参考になりはしなかったのですが、予想問題に対して「注意:こんな回答は減点」というセクションがついていたり、各種面接シミュレーションがついていたりして、「なるほど、これは言ってはいけないのか」とか「なるほど、こういう突っ込まれ方をされる可能性があるのか」などと、心の準備をするのに役に立ちました。

 

私は中途半端に教員経験があるので、「面接の準備はそれほどしなくても…いい…か…?」などと思っていたのですが、実は、去る6月に英検の面接で落ちるというトホホな経験をいたしまして、そこから大いに学びました。自分がそこそこに通じている分野であっても、試験には試験対策が必要であり、夢にも甘く見てはいけない、ということを。Lesson learned!! そんなわけで、短期間ではありましたが、的は外さないように、でも(少なくとも自分としては)やりすぎるぐらいになる程度に、準備は頑張りました。

 

と、胸を張って言うことでもないというか、他の受験生はきっと何か月もかけて準備をされて来ていたと思うので、むしろ私のアレコレを公表していることが恥ずかしいというか…

 

とは言え、私のようにおっちょこちょいな方や、油断をしてしまいやすい方、そして、忙しくて二次選考の準備にあまり時間を割けない方、さらにはあと数日後に二次選考が控えているという方などに、もし参考にしていただける部分があれば幸いです。

 

それでは、また次回まで。

 

Happy teaching, my friends!!

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