先生のためのアイディア帳

効果的な指導法やエトセトラについて

31年度東京都公立学校教員採用候補者選考(第二次選考・面接)を受験してきました

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Photo by Fumiaki Hayashi on Unsplash

こんにちは。

 

タイトルの通り、昨日集団面接および個人面接を受けてきました。(「~選考を受験」って、考えてみると日本語がおかしいですね。「試験」ではないことを言うために「選考」という言葉を選んでいるはずなので、受ける側も「受験」ではないはず。でも「受験」に代わる単語はどうも使われていないようで、うーん、適性検査を受ける場合が「受検」であることをふまえると、「受考」?)

 

先日のエントリー同様、今回も忘れないうちに、どのような準備をしたかをまとめておきます。

 

 

 

まず、8月13日(火)に合格発表があり、翌日に「第一次選考結果通知書」兼「第二次選考受験案内」が自宅に届きました。

 

第一次選考は7月14日(日)だったので、丸々1か月間空いたことになります。

 

ここで私のまずかったのは(いきなり反省)、この1か月間、ほとんど何もしなかったことです。この間にできることが100あるとすると、そのうちの3ほどしかしていませんでした。

 

では、この「この間にできること」とは何かというと、2つあって、1つは一次選考の自己採点です。一次選考の正答・配点は7月17日(水)(選考の3日後!)からもう東京都教育委員会のウェブサイトに掲載されいるので、自己採点をして自分が通過していそうであればさっさと二次選考に向けて準備を始めることができます。

 

 

 

私はまず、ここからしてやっていなかったんですよね…(最終的に発表された結果しか信用する気がないという自己不信マインドセットがこういうところで足を引っ張ります。)

 

「この間にできること」の2つ目は、以下の4項目についての「事前調査」です。

  1. 面接票について(内容、例)
  2. 単元指導計画について(内容、例)
  3. 集団面接について(形態、質問、評価基準など)
  4. 個人面接ついて(形態、質問、評価基準など)

 

第二次選考の実施日は私の場合は8月24日(土)でしたので、「結果通知書」兼「受験案内」が届いてからの準備期間は10日間ということになります。特に1の「面接票」や2の「単元指導計画」に関しては写真の用意や印刷といった作業も含むので、技術的な問題等で時間が余計にかかることになった場合に備えて早めに仕上げておきたいとすると、スケジュールはけっこうタイトになります。

 

面接票や単元指導計画の作成指示に関しては、Google検索をすれば過年度の物がすぐに出てきますので、自己採点を終えた瞬間からすぐにでもそちらをチェックして、作成準備に入ることができます。

 

私は、このGoogle検索までは試験後わりとすぐにやっていたました。ただ、そこから具体的に何をするでもなく3週間夏休みを満喫してしまいました。

 

では、約10日間で一体何をしたのか。ざっくりとまとめると以下のようでした。

 

7/15(木)

  • 面接票と単元指導計画についての事前調査(何をどんなふうに書くかに関するポイントや注意点)
  • 単元指導計画作成のために対象学年と単元を決め、ブレインストーミングをしながら書けるところから下書き

7/16(金)

  • 単元指導計画下書き完成

7/17(土)

  • 単元指導計画の見直し、完成
  • 面接票の下書き開始
  • 面接票の清書開始(ペンで手書き自体がストレスなので、一気にたくさん書かずに済むよう、気が向いたときに書けるところから少しずつ)

7/18(日)

  • 面接票の下書きが8割完成
  • 面接票の清書が5割完成

7/20(火)

  • 面接対策本を読み始める。(参考にして、必要があれば面接票を修正しようと思ったので)
  • 面接票の清書が7割完成

    *メルカリで2018年度版を安く購入して済ませてしまいました。すみません…

7/21(水)

  • 面接票の下書き&清書が完成
  • 面接対策本を読み進める

7/22(木)

  • コンビニで面接票と単元指導計画を印刷
  • 面接対策本を読み終える
  • 過去の受験者のブログを読んだり、きょうさい対策ブログの方のYouTubeチャンネルを視聴して、面接のポイントや注意点を知る
  • 想定される質問への答えをノートに書き、独り言で練習

 

 

7/23(金)

  • きょうさい対策ブログの方のYouTubeチャンネルを視聴して、面接のポイントや注意点を知る
  • 想定される質問への答えをノートに書き、独り言で練習
  • 学習指導要領や東京都教育ビジョンなど、頭にしっかり入っていないものを見返す

7/24(土)第二次選考当日

 

何はさておき、今回も「きょうさい対策ブログ」さんにとてもお世話になりました。本当に信じられないくらいお世話になりました。ありがとうございます。教育学部の学生でも資格スクールの学生でもない私は、きょうさい対策ブログさんのYouTubeチャンネルがなければ、そこで教えてくださっているような非常に具体的かつ汎用性の高い面接テクニックを習う機会を得られなかったと思います。実際に、昨日の本番では「おお、これ、きょうさい対策ブログさんがおっしゃっていたあれ!」ということが少なくとも5回はありました。

 

すべての選考に通過したわけでもない身としては、「きょうさい対策ブログさんのおかげでナントカカントカ!」というふうに宣伝をするのもおこがましい気がしているので控えますが、とりあえず、私にとっては「きょうさい対策ブログ」とそのTwitterアカウントとYouTubeチャンネルが何よりも準備のために役立ったツールだったということは、はっきりと言っておきたいと思います。

 

ちなみに、私が利用した面接対策本は「教採面接一般」に関するもので、東京都に特化していなかったため、ドンピシャで参考になりはしなかったのですが、予想問題に対して「注意:こんな回答は減点」というセクションがついていたり、各種面接シミュレーションがついていたりして、「なるほど、これは言ってはいけないのか」とか「なるほど、こういう突っ込まれ方をされる可能性があるのか」などと、心の準備をするのに役に立ちました。

 

私は中途半端に教員経験があるので、「面接の準備はそれほどしなくても…いい…か…?」などと思っていたのですが、実は、去る6月に英検の面接で落ちるというトホホな経験をいたしまして、そこから大いに学びました。自分がそこそこに通じている分野であっても、試験には試験対策が必要であり、夢にも甘く見てはいけない、ということを。Lesson learned!! そんなわけで、短期間ではありましたが、的は外さないように、でも(少なくとも自分としては)やりすぎるぐらいになる程度に、準備は頑張りました。

 

と、胸を張って言うことでもないというか、他の受験生はきっと何か月もかけて準備をされて来ていたと思うので、むしろ私のアレコレを公表していることが恥ずかしいというか…

 

とは言え、私のようにおっちょこちょいな方や、油断をしてしまいやすい方、そして、忙しくて二次選考の準備にあまり時間を割けない方、さらにはあと数日後に二次選考が控えているという方などに、もし参考にしていただける部分があれば幸いです。

 

それでは、また次回まで。

 

Happy teaching, my friends!!

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高額な研修会への愚痴と読んでよかった本のこと(マット・カーター『なぜあの人は、中学英語でもネイティブと仕事ができるのか?』)

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Photo by Kate Kalvach on Unsplash

こんにちは。

 

前回のエントリーで書いたような生活を送っているところで、夏期講習も終わったため、今日から一点の曇りもない正真正銘の夏休みを過ごしております。宿題もない、仕事もない、何もない夏休みなんて人生で初めてかもしれません。こんなに仕事がないとは予想していなかったので、旅行の計画すらありません。

 

 

 

そこへ来て、外は猛暑。そんなわけで、8月は読書月間と決め、昨日学校図書館から文字通り山のように本を借りて帰ってきました。先日受験したいわゆる「教採」の1次試験がありがたくも通っていれば、8月半ばから急に気忙しくなるとは思うのですが、とりあえず自分を読書の方向へ持っていこうという勢いはついたかなというところです。

 

当初は、「8月はいろいろな研修会へ行って…」と考えていたのですが、うーん、高額なものがあまりにも多くありませんか?研修会。研修費は学校から支払われますし、あまり気にすることはないのかもしれませんが、うーん。特に英語科だと、クオリティの高い勉強会を参加費無料で実施しているチームキムタツのような有志のグループを知っているので、3,000円~5,000円くらいであってもちょっと考えてしまうし、まして10,000円を超えてくるとなるとだいぶ考えてしまいます。

 

 

あとは、英語が少しわかれば、(そして時差にどうにか対応できれば、)自分の関心にドンピシャな無料のウェビナーをけっこうな確率で見つけられるので、それもあって研修会へ実際に足を運ぼうとする腰がどんどん重くなってしまいます。(もちろん、研修会に行ってよかったと「思えなかった」経験が人並みにはあることも理由の一つです。)

 

 

教育基本法第9条第1項」と「教育公務員特例法第21条第1項」によれば、「研究と修養」(研修)に励むことは教員の(努力)義務です。研修会の運営にお金がかかるのは重々承知しているのですが、研修会が「研修会ビジネス」になっているようだと筋が通らないように私などは感じてしまいます。

 

  

 

ということで、「8月は読書月間」という妥協案に辿り着きました。英語関連はタイトルにある1冊と英検の2次対策本のみで、あとは「若者と政治」的な内容の新書が3冊、そして小説が6冊です。ともするとライフハック的な本しか読まずに1年が過ぎてしまったりする私なのですが、たまに小説を読んだ時の「脱自己中心」感というか、「人間って計り知れない!」みたいな、「私の盲点のなんと広いことよ!」みたいな、あの感じを経験することが自分にとってよいものであるというのはよくわかっているので、やはり小説は読みたいです。はい。

 

とは言いながらも、最初に読み終えたのはタイトルにあるこちらの本。

 

 

 

とてもいい本でした。「『英語が話せる』ってこういうことなんですよ」ということを非常に平易に具体的に書いています。

 

上記のURLから「なか見!検索」に飛ぶと目次が見られます。目次だけでもぜひご覧ください。一度でも実際に英語を使う場面に出くわしたことのある人なら、関心をぐっと惹かれる章がいくつかあると思います。(「著作権保護コンテンツ」と書かれているので、スクリーンショットは貼らない方がいいのだろうと一応判断しました。)

 

「英会話というのは人と人とのコミュニケーションですよ」「だから、こんな工夫やこんな工夫があるといいですよ」ということを全編を通して懇切丁寧に教えてくれていて、留学から帰ってきたばかりの私はもう頷きっぱなしで、自分でもびっくりしました。

 

中高でも、そして大学でも、習いませんよね、たとえば、「何か聞かれたら、答えは『3センテンス以上』」とか。(←この本の中で私が一番「これを知っていたらどう考えても英会話に役立つ」と思ったもの。)でも、これ、本当に本当に大事なんです。もちろん、経験の中から自分でこの結論に辿り着いてもいいのですが、でも、こういう本をパッと読んで、「なるほど」と思って、英会話をするときにはその心積もりでいれば、それだけでよりよく話したり聞いたりできるのではないかと思います。それによって余計なストレスを経験せずに済むだろうし。

 

学校英語は、限られた時間の中で、限られた目的のために教えられているので、そこでは教えられないものもたくさんあります。実際、今の時代でも、将来英語を使うつもりがない子供はかなりの数いることと思いますし、彼らが社会に出た後に英会話をせずに働き、生活していくことは十分可能なのだと思います。そうなると、この本に書かれているようなことは、(特に義務教育に携わる)教員にとっては、「授業で扱う最優先事項」にはならないのかもしれません。

 

この辺りの「学校英語」と「英会話のための英語」との乖離が、「10数年習っても日本人は英語を話せない」というおなじみの批判の原因の一つなのですが、この批判について何か言おうとすると果てしないので、今日はこの程度で。

 

それではまた次回まで。

 

Happy teaching, my friends!!

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夢が叶っている話(と、英語科の授業準備の流れの一例)

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Photo by Sai Kiran Anagani on Unsplash

こんにちは。

 

夏期講習真っ只中の先生方も多くいらっしゃることと思います。先生方、生徒たちともに、水分補給を忘れないようお過ごしください。

 

かくいう私も、1学期終業式の直前からある学校に雇っていただくこととなり、学校現場に復帰しております。が、成績処理の最中に働き始めただけあって、職員室全体が私にかまっている暇がないまま今日に至り、その結果、クラブ活動の顧問の仕事も校務分掌の仕事もほぼゼロに近く、今週は1日1時間だけ夏期講習を担当すればよいという夢のような毎日を過ごしています。(非常勤ではありません。)

 

担任なし、クラブ活動顧問なし、校務なし。すべきことは教科指導のみ。何これ、天国?

 

夏期講習は、非常に限れた時間の中で、(他の先生方が決めてくださった)かなり欲張った内容のテキストを使用しているので、どうしても満足いかない感じが(生徒はどうかわかりませんが少なくとも私には)授業後に残るのですが、それでも、毎日30分~45分ほどきちんと腰を据えて翌日の授業の準備に没頭できるのが本当にうれしいです。幸せです。

 

誰の参考にもならないと思いますが、今やっている授業準備の流れを一応書いておきます。

 

  1. 授業の範囲になっているテキストの問題を解く。
  2. 授業後に生徒に何ができるようになっていてほしいかを決める。(具体的な目標の設定)
  3. 設定した具体的な目標に沿って、授業で実際に扱うテキストの問題を選び出す。
  4. 何をどの順番でどう扱うかを決める。
  5. 生徒の活動(ペアと話す・私の質問に答える・発音する・読む・問題を解くなど)をどう組み込むかを決める。
  6. 生徒の反応や質問を想定し、それへの応答の準備をする。
  7. 時間配分を決める。
  8. 時間がなくなった場合に省く部分を決める。
  9. 「今日の授業の流れ」を1枚のスライドにまとめる。(授業の最初に生徒とシェアするため)
  10. その他、スライドにしておいた方がよさそうなものをスライドにする。

 

教室にプロジェクターとスクリーン(電子黒板)が備わっているというのは前任校ではなかったことなのですが、これはいいですね。3日目にしてすでに重宝しています。欲を言えば、一人一台デバイスがあってwi-fiが使えてがんがんインタラクトしながらやっていくのが理想なのですが、残念ながら一人一台のデバイスwi-fiもないのが実際のところです。(この環境でも効果的に学びが生まれていくやり方を夏の間に考えたいと思います。)

 

これだけ時間と気持ちに余裕があれば、もっと何かすごいことができてその結果すごい授業ができてもいいような気がするのですが、そういうことは起こらないですね。少なくとも、今のところは起きていません。(なんのことやら)

 

もっと勉強して頑張ります。

 

それでは、また次回まで。

 

Happy teaching, my friends!!

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31年度東京都公立学校教員採用候補者選考(第一次選考)を受験してきました

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Photo by Ben Mullins on Unsplash

こんにちは。

 

タイトルの通り、おととい第一次選考を受験してきました。英検のような試験と違って、受験後にツイッターを見てもあまり受験者がいろいろ言っているのを見かけませんが、どうも易化したのだろうという感じがします。

 

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 平成31年度東京都公立学校教員採用試験候補者選考(32年度採用)問題・正答・配点

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まだ一次選考に通過したかわかる前にこんなことを言うのもあれですが、一応、私の勉強の過程をまとめておきたいと思います。(後日更新:一次選考、通過しました。)

 

     1. 過去問を2年分解く

 

 

     2. 教職教養が半分もできないことがわかる

     3. 教職教養の勉強のための参考書を買う(ここまでが4月の最終週)

     4. 参考書を使いながら過去問の答えを考える

     5. 参考書だけではとても答えがわからないことがわかる

     6. インターネットを使いながら過去問の答えを確認しようとする(1日1問、すべて終えるのに2か月経過)

     7. なかなか勉強が面白くならないので、『学校教育の戦後70年史』を並行して読み始める

     8. 最後の2日間は「きょうさい対策ブログ」のツイッターアカウントが出している演習61問を解く。

 

skyosai.com www.shogakukan.co.jp

twitter.com

 

「6」の段階で「きょうさい対策ブログ」に出会えたこと、そして、「7」の段階で偶然『学校教育の戦後70年史』に出会えたことは非常にありがたかったです。

 

教職教養の参考書は「これが最低ライン」というののめどをつけるのには役に立つのですが、それだけだと、いくらノートにまとめたりしても全然頭に残らないんですよね。

 

「きょうさい対策ブログ」と『学校教育の戦後70年史』があったおかげで、おぼえようとしていることがそれまでよりもだいぶストーリー化されて、頭に残るものは残ったように感じています。正直言って事細かな部分はほとんどおぼえていないのですが、何がどうなって今の学校教育があるのかを自分なりにつかめたのは収穫でした。試験勉強をただの時間の無駄にせずにすんだことに、感謝感謝。

 

ちなみに、論文は1か月ほど前にフォーマットを確認しましたが、実際に書いて練習してみたのは残り1週間を切ったころに2回だけでした。専門教養は勉強しませんでした。

 

これをご覧になっていらっしゃる方、これから教採を受験する予定があれば、「きょうさい対策ブログ」は間違いなくおススメ、また、気が向くようであれば『学校教育の戦後70年史』も強くおススメします。

 

最後に、またまた私事ですが、(成績処理の真っただ中という)本日から新しい学校での仕事が始まりました。Classiの運用がまずは事務的な側面から徐々に始まっているそうで、できれば夏休み中にシミュレーションをして授業で使えるようにしたい…とさっそく夢を見ています。

 

classi.jp

2016年の3月に前任校を辞めてから3年と3か月。久しぶりに戻っても、学校のあの学校な感じには一瞬で慣れてしまうものですね。

 

それではまた次回まで。

 

Happy teaching, my friends!!

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「学齢の子どもが学問をする気になるか問題」について

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こんにちは。

 

運転の練習がてらあちこち出かける&就職活動を進める&英検の勉強が気にかかる傍ら、教採の勉強も少しずつ(本当に少しずつ)進めている今日この頃です。

 

教採の勉強に関しては、まったく頭に入ってこない事項がかなりある一方、心を占拠してしまうような事項もあり、今日はそのことに関連させながら少しだけ。

 

私の心を占拠してしまうような事項。詳細には述べませんが、それらの事項について考えていると、「学齢の子どもであることって大変」という以上に言葉が出なくなります。毎回の授業開始時に、ただ真っ直ぐに「さあ、学ぶぞ」と思えている子がいたらそれこそ奇跡ではないかと思えてきます。

 

「学齢の子どもであることって大変」と私が思うに至ったあれこれを単純化させるために、マズローの「欲求の段階構造説」を引き合いに出してみます。

f:id:ednotes:20190627194528p:plain(引用元:https://jibun-compass.com/maslow

 

『教職教養の要点理解』によると、この図は「低次の欲求が満たされないとそれより高次の欲求の充足が困難になる」ことを示しているのだそうです。マズロー自身も述べているとおり、この順番が前後することもあるのですが、中高を教えてきた経験の中では、私はこの図で説明できるような事例をたくさん見てきた気がします。

 

私立学校に勤めてきたためか、「生理的欲求」が満たされていない生徒は直接知っている中にはいなかったのですが、それ以上にある4つの欲求に関しては、ほぼ全員と言っていいくらいの生徒が多かれ少なかれ満たされないものを感じながら学校生活を過ごしていたと思います。

 

そして、さらには、学校というのは集団生活の場。自分が自分の満たされない欲求をなんとか満たそうとしている隣で、別の30人が同様に彼らの満たされない欲求を満たそうとしているわけです。学年単位や課外活動単位、学校単位になるとこれが何百人とか千何人とかいった規模になりえます。これはちょっとした修羅場かと。

 

教育関連でマズローのこの図が引用されるとき、必ずしも「これら5つの欲求がすべて満たされていないと、とても落ち着いて学問などできない」ということを言いたいわけではないだろうと思うのですが、でも、これらの欲求の中にあまりにも満たされていないものがある場合、それはその子どもが学問をするのを妨げるだろうと思えます。

 

同じ制服を着て同じ教科書を開いて同じ教室の中に座っていると、子どもたちが一様に準備万端整って授業に挑んでいるように見えることがあるかもしれませんが、それはおそらくありえないことで、彼らは一人ひとり全然違っていて、それぞれが大小の葛藤を抱えながらその日その日をサバイブしているのだと思います。授業中が休み時間で、休み時間がその子にとっての本番である子どももいれば、学校にいる時間自体が丸々休み時間で、学校の外にいる間がその子にとっての本番である子どももいるのだろうと思います。

 

私はこっそり、自分の授業を通じて生徒一人ひとりが「所属と愛情」「自尊」「自己実現」の欲求を0.01ミリでも満たしていくことができたら、と願ったりしながら授業をしています。生徒指導を通じてはもちろんなので、授業を通じてもそれができたら、と。

 

ちょっと想定外に説教臭くなってきている気がするので、このあたりで終わってみます。それではまた次回まで。

 

Happy teaching, my friends!!

 

参考:

マズローの欲求5段階説をこの上なく丁寧に解説する。あなたの欲求はどのレベル?」https://jibun-compass.com/maslow

『教職教養の要点理解』https://amzn.to/2X4cCHV

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VRと「失敗できる」練習:『駐車の達人4』への感謝とともに

こんにちは。

 

朝乃山関、おめでとうございます!

 

さて、私がバックでの駐車ができなくて困っていることは前回のエントリーで書いたとおりなのですが、ここ数日で何をどうすればどうなるのかがけっこうわかってきて、とりあえず白線の中に車を収められるようになってきました。

 

ではこの数日間に何があったのかというと、『駐車の達人4』との出会いがありました。(そのきっかけになった動画も以下に貼り付けておきます。興味のある方は2:14からご覧ください。)

駐車の達人4

駐車の達人4

  • SUD Inc.
  • ゲーム
  • 無料

 

 

 

それ以前にも、ウェブサイトや動画を検索して、バックでの駐車のコツをあれこれ学んだ上で近所の駐車場で練習したりしていたのですが(真面目)、この「知識+限られた練習」だけではあまり効果がなくて、結局、『駐車の達人4』を使うことによってプラスアルファの練習をする機会を得られて、やっとリアルな場面でもうまく駐車できるようになってきたというわけです。

 

ここで強調しなければならないのは、この『駐車の達人4』を使って得られる機会というのがバーチャルであるということです。バーチャルだとどんな利点があるか。ズバリ、「失敗できる」、これです。

 

車の運転というのは私たちの生活の中で「失敗できない」ものの代表格だと思います。走行中はもちろんのこと、自分以外人が全然いない駐車場での駐車時であっても、どこかに当てたりする確率は多かれ少なかれあって、修理にかかる時間や費用のことを考えると「失敗できない」と思うのがふつうだと思います。

 

ただ、リアルでの駐車の練習とバーチャルでの駐車の練習との両方をとおして感じたのは、「失敗できない」練習の効果には限界がある、ということでした。私の場合は、ゲームの中で壁や他の車に100回くらいぶつかっているうちに、ウェブサイトや動画で説明されていたことの意味が10倍くらいよくわかってきました。そして、次に実際に駐車するときには、「この場合はこうでしょ」と、確信をもって、しかもわりと即座に、車の動かし方を判断できるようになっていました。

 

これで思い出したのは、UBCでのEducational Technologyの授業で「VRを授業に取り入れる利点」をブレインストーミングしていた時のことです。そこで挙がった答えの中に「コストが比較的低い」「リスクが低い、もしくはゼロ」というのがあったのですが、今回の『駐車の達人4』を使った私の学びの経験はまさにこれのいい例だと思いました。他にも、医師が手術の練習のためにVRを利用するとか、建築士VRを利用して建物の強度を確認するとか、例は山のようにありそうです。

 

ともすると机上の受験勉強に追われがちな学校現場では、「実際に自分でやってみる」ことの重要さが強調されることが多くあります。でも、「実際に自分でやってみ」さえすれば何でもいいというわけでもない、と『駐車の達人4』を使ってみて実感した次第です。

 

「いくらでも」「失敗できる」練習をする機会を与えてくれるという点で、VRというのは優れた教育ツールになり得ます。小中高の教科学習などでも、探してみると「使えるわー」というのがけっこう出てきそうな気がしています。というか、出てきすぎて選択が難しいくらいかもしれません。

 

何か面白いものをご存知の方がいらしたら、ぜひ教えて下さい!

 

それでは、今日はこの辺りで。

 

Happy teaching, my friends!!

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セントラル・デザイン(Central design)とは何か

こんにちは。

 

月日の経つのは早いもので、5月ももう後半ですね。前回の更新から今日までの2か月の間に、UBCでの修士課程を修了し、1年8か月間住んだカナダを離れ、日本へ帰ってきました。2020の3月までは非常勤講師としてどこかの学校に置いてもらえたらと思っていますが、それが決まるまではもっぱら教員採用試験と英検のための勉強、趣味の勉強、家族のアレコレがメインになりそうです。

 

そんなわけで、人生夏休みモードに腰までどっぷりつかってしまっており、最近はだいたいのことに対してハングリーになれません(笑)。せっかくカナダで運転を始めたので、日本でも運転をすることに決めて、ここ2週間ほど家族の車で練習をしていますが、それが今一番努力していることだというくらい、チルった毎日を送っています。相撲とかゆっくり見ちゃいます、全然。(それにしても、日本、道が狭い…トンネルが多い…バックで駐車…)

 

と、要らぬつぶやきが長くなりましたが、今日は「セントラル・デザイン」についてです。前回のエントリーで参照したRichards (2013)だけを文献にしてそこからあれこれ考察していくのでかなり盲点が広くなるかもしれませんが、というか、そもそも自分の備忘録程度にしかならない可能性が高いのですが、あらかじめご容赦ください。

 

以下の順で進めていきます。

  1. セントラル・デザインとは何か
  2. セントラル・デザインの利点
  3. セントラル・デザインの弱点

「セントラル・デザイン」というのは「カリキュラム・デザイン」の一種です。「カリキュラム・デザイン」とは何か、ということは前回のエントリーでゆるく定義してありますので、関心のある方はそちらをご覧いただくのもいいかと思います。もちろん、「カリキュラム・デザイン」で検索した方がいいという話もあります。

 

とは言っても、「セントラル・デザイン」は単元・学期・学年単位という大きな枠組みよりは、毎時の授業単位という小さな枠組みに関わってくるので、「カリキュラム・デザイン」の一種というよりは、「授業計画」の立て方の一種ととらえておくので十分かもしれません。

 

1.セントラル・デザインとは何か

セントラル・デザインの雰囲気を理解するのにぴったりな文があるので、まずはそれのご紹介から。

Despite the approach they have been recommended to use in their initial teacher education, teachers’ initial concerns are typically with what they want their learners to do during the lesson. Later their attention turns to the kind of input and support that learners will need to carry out the learning activities. (p.14)

 

教員養成課程でもともと勧められていた指導法が何であれ、ふつう教員は「授業中に学習者に何をしてほしいか」をまず気にします。そしてその次に「それらの学習活動を学習者が行うためにはどんな情報やサポートが必要か」ということを考えます。(訳と「」による強調:私)

 

これを読んだだけで、「おお、これ知ってる!」な感じがありませんか? 一応図でも表してみます。

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Richards (2013)の論文の中にある図の用語をわかりやすくしただけの図なのですが、かえってわかりにくいかもしれません。それでも、上の引用文をふまえて見ると、なんとなく伝えようとしていることが感じられたりしないでしょうか。

 

自分が英語科の教員だからかもしれませんが、この「授業中に学習者に何をしてほしいか」から始めてそこから授業を組み立てるというこれ、わりとよくあるように私には思えます。

 

たとえば、中3の授業について「このところ読む・聞くばっかりだから明日はしゃべらせたいな。じゃあ、ビンゴを使ったインタビューをクラス全体でやろうか。(5×5のマスの中にいろいろな文言が書いてあって、それに当てはまる人が見つかったら該当するマスをチェックできて、それでビンゴを目指すゲームです。)うまくいかせるには語彙力も必要だから、授業の最初に5分間一緒に練習して、3分間でオンライン辞書の使い方も練習して、わからないところは質問してもらって、…」というふうに組み立てていくとき、これはセントラル・デザインを使った授業の計画の仕方だと言えると思います。

 

さらに極端な例だと、「あのインタビューのゲーム、いつも盛り上がるから明日はあれにしよう。じゃあ、そのためには…」という場合もあるかもしれません。

 

いずれにしても、上記のような授業では「生徒がたくさんのクラスメートと英語で話をしながら情報交換をする」という学習活動が行われているわけですが、セントラル・デザインにおいては、この学習活動(①どう教えるか)というのがデザインの肝になります。その学習活動において教員が生徒にどんな知識や技能を教えるか(②何を教えるか)、また、生徒が具体的に何をできるようになるか(③何を学ぶか)というのは、学習活動を行った結果、自然についてくるもののようにみなされます。

 

ここでは、「②何を教えるか」はインタビュー中のやり取りで使われる語彙や表現でしょうし、「③何を学ぶか」は生徒それぞれがインタビューを通してできるようになったことになります。

 

そんなわけで、しつこいようですがもう1つ引用を入れてまとめると、

What they [approaches using Central designs] have in common […] is the priority they attribute to learning processes, classroom participation, and the role of the teacher and the learners in creating opportunities for learning. (p.20)

 

一般的に、セントラル・デザインを用いた指導法は、学習の過程、授業への参加、そして、教員と学習者が学びのための機会を作り出すことを重要視します。(訳:私)

ということになります。

 

2.セントラル・デザインの利点

Richards (2013)がそう言っているわけでも何でもありませんが、セントラル・デザインの利点は2つあるように私は思います。

 

1つ目は、教員にとっての使いやすさです。

Teachers were much more likely to visualize lessons as clusters or sequences of activities … (p.14)

 

教員は授業を一続きの学習活動として視覚化してとらえる傾向が強い。(訳:私)

 

確かに言われてみると、「最初の5分で自由に発言させながら、前回の復習。その後、今日の単元の内容について引き続きいろいろ言いたいことを言ってもらって、そこから今日のポイントを一言で説明して、そこから教科書のターゲット・センテンスを見て発音練習。次に、ワークシートを配ってリスニング…」というふうに、私も50分間の授業を学習活動の連続としてとらえています。これまで意識したことすらありませんでしたが。

 

Richards (2013)が参照した研究結果では、教員がセントラル・デザインを用いて授業計画を行うことはだいぶよくあるのだそうです。

 

これはただの私の見解ですが、たとえば、大人数のクラスで授業を行う場合には、教員はその大人数の行動をある程度管理する必要があるので、「学習活動をいくつも連続させていくことで50分間の授業を計画する」というやり方は特に重宝されそうな気がします。

 

2つ目は、学習者が主体となった学びの経験を生み出せることです。

The purpose and content of a course ‘will vary according to the needs of the students and their particular interests’ (Krashen and Terrell, 1983: 65). (p.16)

 

授業の目的と内容は生徒のニーズと関心によって変化します。(訳:私)

 

上の図にある通り、セントラル・デザインにおいては、授業計画をする際に最初にしっかり決まっているのは「①どう教えるか」、つまり「学習活動」、あるいは学習者目線で言うと「何をするか」だけです。言い換えれば、「②何を教えるか」、つまり「学習内容」と「②何を学ぶか」、つまり「学習目標」はものすごくフレキシブルなわけです。

 

探究型学習や卒業プロジェクトといったいわゆる生徒主体型のプロジェクトなどがよい例かと思います。

 

3.セントラル・デザインの弱点

一言で言うと、「オープンすぎる」ところでしょうか。言い方を変えると、「これ、評価どうするの?」という。

 

私はバックワード・デザインやexplicit instructionが個人的に大好きなので、セントラル・デザインほど「学習内容」と「学習目標」がオープンだと、たぶん授業をしていて評価のことが心配になると思います。途中途中のformative assessmentとフィードバックも、最終的なsummative assessmentも効果的にできる自信がありません。

 

ただ、実際には、単元・学期・学年単位の「カリキュラム・デザイン」は「バックワード・デザイン」でしてあって、日々の授業は「セントラル・デザイン」で計画するというのが一般的なのではと勝手に推測しています。そうすれば、何もかもオープンには成り得ませんので、そのクローズドになっている部分に依って立ちながら、教員がリードする部分と学習者がリードする部分とのバランスをとっていけるのだと思います。

 

さて、「セントラル・デザイン」、いかがだったでしょうか。先生方が「カリキュラム・デザイン」や「授業計画」をされる際に何か使っていただけることがあったらうれしいです。

 

次回は、私がどれだけバックでの駐車に苦戦しているかについて書きたいと思います(half serious, half joking)。それではまたその時まで。

 

Happy teaching, my friends!!

 

参考:

Richards, J. C. (2013). Curriculum approaches in language teaching: Forward, central, and backward design. RELC Journal, 44(1), 5-33. doi:10.1177/0033688212473293

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