先生のためのアイディア帳

効果的な指導法やエトセトラについて

まず、聞く。そして、さらに、ただ聞く。

特別お題「2023年にやりたいこと

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地元紙が「卯年生まれ新年の思い」という特集を組んでいて、その中に膳場貴子さんのこんな言葉がありました。

 

「24歳の頃は何者かにならないといけないと、考えるのは自分のことばかり。36歳でもまだそうだった。」

主旨としては、

「“責任世代”となったことで、若い世代がより生きやすい社会となるよう、下の世代への責任を考えるようになりました」「大人になるって、こういうことかという感覚」

と着地するのですが、私にとっては前半部分の方に響くものがありました。「何者か」にならねばという思いは、客観的に「何者か」になった後にもなくなりはしないのか…業…と。

 

それではと先日40歳になった我が身をふり返ると、膳場さんのいう「自分のことばかり」と「大人」とでいえば、まだ「自分のことばかり」寄りのところにいます。そして、正直なところ、そのことをそれほど問題と思っていない節もあります(うふふ)。

 

ただ、40代になり、年も明け、はてなブログのお題(「2023年にやりたいこと」)もあり、という諸々をきっかけに、ここ数年間に浮かんだり消えたりしていた思いと新年の抱負とを併せて整理してみたところ、少なくとも現時点では、ここに落ちつきました。ダダン。「自分のことばかり」と「大人」とがお互いに歩み寄るように過ごしたい。

 

いわゆるwin-winとか利他とかいうことと同じなのかもしれませんが、いずれにせよ、人と関わるときに「自分のことばかり」と「大人」とが重なり合うような関わり方をしてみたい。理想です。

 

では、それをどう実践するか。私がやってみたいのは「聞く」ことです。聞く。とにかく、まず、聞く。そして、さらに、ただ聞く。

 

私は「自分のことばかり」になっているときは、周りの声が聞こえていません。形として相手が話している状態になっていても、頭の中は「自分のことばかり」になっているので、相手の話はほとんど私に届いていません。当然、そのやりとりは何になるわけでもなく、何だったら、相手との人間関係を損なってすらいるはず。これを変えたい。

 

まず、聞く。そして、さらに、ただ聞く。その後に何を話そうとか、何を提案しようとか、何をしようとか、考えない。そうすることで少しの間でも「自分のことばかり」モードをオフにする。これ、できているときもあって、そのときにそこから得られる気づきやそこに生まれる相手とのつながりは、プライスレス(語彙)なことが多いです。だから、これをもっと日常的にやっていきたい。

 

ノルマを作るものでもない気がしますが、まずは1日1回から始めてみます。

 

今回はこのブログとしてはoff-topicでした。Happy listening, my friends!!

 

追記:

UBCのプログラムに、「マインドフルネスを教育に」的な授業があって、その中にMindful listeningというのがありました。アクティビティとしては、こんなふうです。

①参加者は二重の輪になって、内側の人は外側、外側の人は内側を向く。

➁与えられたお題について片方の人が話し、もう一方の人は聞く。聞く人は、相槌を打ったり応えたりしてはいけない。

 

相手の発言に対してリアクションを取る必要がない状況だと、無心で相手に注意を向けることができるので、その瞬間へのコミット度(語彙)のレベルが上がるのがわかりました。すごくいいアクティビティでした。

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