先生のためのアイディア帳

効果的な指導法やエトセトラについて

評価

古今東西、成績のつけ方。

今年の4月から新しい自治体で働いています。 新しい自治体には「新しい常識」があって、何をしていても新しいやり方に出会うものです。授業のやり方、学級運営のやり方、学校行事や生徒会活動のやり方から、部活動の位置づけ、教員間での意思決定の流れ、教…

Google Formsを使って小テストをしたらいろいろwin-winだった話

こんにちは。 1か月ほど前に、私史上初めてGoogle Formsを使った小テストを実施しました。「小テストの作成・採点・成績処理にかかる労力」「フィードバックの早さ」「小テストを受けることを通じて生徒たちが得る学び」を総じて考えてみて、成功だったと思…

セントラル・デザイン(Central design)とは何か

こんにちは。 月日の経つのは早いもので、5月ももう後半ですね。前回の更新から今日までの2か月の間に、UBCでの修士課程を修了し、1年8か月間住んだカナダを離れ、日本へ帰ってきました。2020の3月までは非常勤講師としてどこかの学校に置いてもらえたらと思…

フォワード・デザイン(Forward design)とは何か

こんにちは。イチロー引退のニュースに驚いています。 さて、今回はタイトルのとおり、「フォワード・デザイン」について、以下のような順で書いてみたいと思います。 フォワード・デザインとは何か フォワード・デザインの利点 フォワード・デザインの弱点 …

コンピテンシーを育成する指導:「生徒の学びを促進する評価」のすばらしい例(2)

こんにちは。 昨日Education WeekのTesting For Real-World Performance(Real-World Performanceが意味するものが大きすぎるのですが、頑張って訳すと「実社会で活きるパフォーマンスを伸ばすための評価」といった感じでしょうか)というタイトルのウェビナ…

「日本は『学校英語』にどこまで期待していいのか問題」について

こんにちは。 昨今の教員の労働環境/長時間労働に関する議論を見ながら「ここまでが学校の先生がやる仕事」と線を引くことができたら、そして、その線を守るための(学校・家庭・地域を巻き込んだ)仕組みができたら…と思っている最中に「日本の学校での英…

「教えること」はアート?サイエンス?

Photo by Louis Reed on Unsplash こんにちは。 今日は、前回のエントリーの内容に続く形で、「教えること」に対して各先生が無意識に抱いている(であろう)スタンスについて書きます。 簡単に言うと、「教育は芸術だ!」と思っているか「教育は科学です」…

できる生徒=自己評価ができる生徒

こんにちは。前回(↓)の終わりに一言添えたとおり、今回は「生徒による自己評価」について書いてみます。 主な参考文献はこちら。Nilson (2013) のCreating Self-regulated Learners: Strategies to Strengthen Students Self-awareness and Learning Skill…

目標達成につながる「生徒の活動」を授業の中心に

こんにちは。 2019年初の本エントリーも相変わらず評価についてです。が、今回は、評価が行われるために不可欠な前段階である「生徒の活動」に注目してみます。 「生徒の活動」なくして評価はありえません。「生徒の活動」は教員にとって生徒の学びを評価す…

ルーブリック作成から始めるバックワード・デザイン

Photo by Nick Fewings on Unsplash こんにちは。 今回はバックワード・デザインについてです。前回のルーブリックに関するエントリーとの関連性は最後に少しだけ。 バックワード・デザイン。backward(後ろ向き)という言葉の通り、ゴールから逆算しながら…

ルーブリックとは何か(その定義と具体例)

こんにちは。 今日はルーブリックについてです。ルーブリックとは何かということをルーブリックの例を見ながら説明したいと思います。その前に、まずはルーブリックの定義を。 At its most basic, a rubric is a scoring tool that lays out the specific ex…

オースティンの蝶々:「生徒の学びを促進する評価」のすばらしい例

Photo by Alan Emery on Unsplash こんにちは。 今日は理想的な評価基準と、そこからつながる理想的な評価活動についてです。ここまで「formative assessment大事」「具体的な評価基準大事」ということを4回のエントリーに渡ってしつこくお話してきました。…

なぜ先生はぐだぐだな評価基準を変えられないのか

Photo by rawpixel on Unsplash こんにちは。 前回は「成功していないformative assessment」は「評価基準がぐだぐだである」ということを書きました。「評価基準がぐだぐだ」な状態というのは、「評価基準が生徒の学びの向上に役立っていない」状態であると…

具体的な評価基準を設定して学びの質を上げる

Photo by Jannes Glas on Unsplash こんにちは。 前々回および前回に続けて、評価の話題です。ここまで、評価というのは生徒に「君は2ね」とレッテルを張ることを必ずしも意味せず、生徒のこれから先の学びを形成していく役割も果たせるのだということをお話…

生徒の学びを促進する評価:formative assessment

Photo by Tuân Nguyễn Minh on Unsplash こんにちは。前回のエントリーの続きです。 本題に入る前に。今formative assessmentをGoogle検索してみたところ、summative assessmentと併せてふつうに和訳が出てきますね。 formative assessment = 形成的評価 sum…

その評価の仕方で本当に生徒の力を伸ばせるのか

Photo by Dlanor S on Unsplash こんにちは。いきなり本題に入ります。教育についてです。 私自身は学校の英語科で勤めた経験が一番長いのですが、授業形態や教科にかかわらず応用可能なアイディアにもふれられると思うので、教育についてです、と言っておき…